「10年以上飲み続けてきた薬を手放すことができました。」
これは、継続心理セッションのクライアントさんからのご報告です。
今日は、止めたいのにどうしても止められないものがあって、苦しい思いをしている方に向けて書いていきたいと思います。
抗不安薬がないと仕事に向かえなかった理由
「ミスしてしまったらどうしよう・・・という思いが湧いてくると、仕事をするのが怖くてたまらない。
上司への報告作業のときにうまく伝えることができず、上司から ”デキないヤツ” って思われたら困る。
職場で居場所がなくなることが怖いし、誰からも相手にされなくなることが何よりもイヤ。
こんな不安に押しつぶされそうな状態で仕事に向かえないから、ついつい薬を飲んでしまう。
薬を飲むと不安がやわらいで、気がつくと問題なく仕事を終わらせることができている。
本当は薬に頼らないで、素の自分で仕事ができるようになりたいのに。。。どうしても飲んじゃう。
薬がなくても緊張しないで人とコミュニケーションがとれるようになりたい。」
このようなお困り感を抱えて心理セッションを受け始めたクライアントさん。
3回目のセッションで「10年以上飲み続けてきた薬を手放すことができました」というご報告をいただきました。
止めたいのにどうしても止めることができないのはなぜ?
本当は止めたいのに、どうしても止めることができないことってありませんか。
たとえば、お酒やタバコなどのような嗜好品から、過食、朝起きられない、遅刻などなど・・・
または、”本当は上司に意見を言いたいのに、上司を目の前にするとどうしても言えなくなってしまう”というような、本当はやりたいのにどうしてもやれないことも悩みになりやすいです。
そんな自分を弱くてダメな人間だと感じてしまうと苦しいですよね。
でも実は、否定したくなる自分の行為の裏側には、自分にとってプラスに働く無意識の思いがあるのです。
だから止められない。
上記のクライアントさんの場合、ミスへの怖れや緊張を感じることなく仕事をするために薬を飲んでいた。
怖れから自分を守っていたのです。
このように、薬を飲むことで得るものあったのですよ。
だから薬を飲まずにいたい、と思いながらも得るものがあるからつい飲むことを選んでいました。
止めたいことを止める選択ができるようになるために
行為の裏にある思いに気がつくと、止めたいのに止めることのできない自分を責めることがなくなります。
すると、自分の意識と体がホッとしてゆるむのです。
これだけでも気分が楽になってくる。
さらには、うまくコミュニケーションがとれないと感じたとき、自分を責めたくなる自分を受け入れることができるとますます楽になってきます。
「コミュニケーションがうまくとれない私はダメ」と思ってしまう自分を受け入れる。
デキる自分を目指すよりも、デキないと感じてツラくなってる自分の気持ちをわかってあげるのです。
この方の心理セッションでは、自分を責めて苦しくなってしまう自分とていねいに向き合えるように進めていきました。
人と関わるときに緊張して、つい薬を飲みたくなる自分にもOKを出す。
薬を飲んだときには、飲んだあとの体と心にじっくりと意識を向ける。
薬を飲んでないときの思考がクリアに働く感覚と体の軽さ。
薬を飲んだあとのボーとした感覚や体のだるさ。
この両方を感じること。
薬を飲んでしまったときは、湧いてくる罪悪感から目をそらさず逃げない。
薬を飲んでいないときの体や心の快適な状態でいたい!と自分の本音を感じる。
こんなふうに、自分の体・思考・意識・感覚・感情をつかって自分が本当に望むことを知っていく。
これができると、本当の本音が満たされてくるので、日常生活での不安や怖れを感じることが減ってきます。
このクライアントさんはここで薬を手放すことができました。
不安や怖れを払拭するためではなく自分を満たすために行動する
本当の本音をキャッチできると、不安や怖れを感じないために行動するのではなく、自分を満たすために自然と思考が働き行動に移すことができるようになるのです。
幸せに生きるためにエネルギーを使えるようになるんですね。
望まない状態がつづくときは、本当は何を望んでいるのかを知るときです。
体、感情、五感を通じて本音をキャッチしていきましょう。
もしひとりで本音をキャッチできないときは、よかったらご相談くださいね。
応援しています。